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報道関係者各位
プレスリリース

2016.11.01 12:00
「ブランでスッキリ!」委員会

お腹の不調に悩む女性のために、自然由来の食物繊維<小麦ブラン>を食生活に取り入れ、お腹もココロも軽く、気持ちのいい1日を過ごすことをサポートする「ブランでスッキリ!」委員会では、このたび、いいお産の日実行委員会が制定した11月3日の「いいお産の日」にむけて、「妊娠と便秘」について調査を実施しました。

調査結果 1
調査結果 1

【調査概要】
調査実施期間:2016年9月16日~9月23日
調査対象  :妊娠経験のある女性500名
調査方法  :インターネット調査


1.【調査結果】妊娠と便秘に関する意識・実態調査
「妊娠に便秘はつきもの」・・・約3人に2人が妊娠中に便秘を経験!
妊娠経験のある女性500名に調査を実施したところ、妊娠中に便秘症状を感じた人は68%(「かなり感じた」32%、「まあまあ感じた」36%)と、約3人に2人の妊婦が便秘症状を経験したことが判明。また、「妊娠期は便秘症状が起こりやすいこと」ということを73%の女性が事前に知っていました。
次に、妊娠期の便秘対策について聞いたところ、「水分を多く取るようにした」(53%)が最多で、「産婦人科医に相談した」(39%)や「食生活を見直した」(28%)が続きました。薬の服用に不安を感じる妊娠期は、「便秘薬」で治すよりも、水分摂取や食生活などで解消しようとした人が多いことがうかがえます。

その一方で「何も対応しなかった」(13%)という女性も。理由を聞いたところ、「妊娠前から便秘だったので、仕方がないと思って諦めた」(24歳)や、「元々、便秘症なので何もしなかった」(28歳)と、便秘が慢性化している人の場合、あえて対策をせずにそのまま我慢していることが分かりました。

妊娠中は、ちょっとした体調の変化に対しても過敏になるもの。便秘中、約9割の女性が、「不快または不安に感じた」と答えており、妊婦にとってストレスの元になっていることが分かりました。

▽参考画像
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_1.png
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_2.png


2.【インタビュー】産婦人科医・疋田 裕美先生に聞く「妊娠と便秘の関係性」
続いて、産婦人科医として今まで一万人以上の妊婦に接してきた疋田 裕美先生に、「妊婦と便秘の関係性」についてお話を伺いしました。

◎疋田 裕美(産婦人科医)
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_3.png
九州大学医学部卒業後、九州大学付属病院、板橋中央総合病院などに勤務。また、150名以上の女性医師(医科・歯科)が参加するEn女医会に所属。ボランティア活動などを通じて、女性として医師としての社会貢献を目指した活動に従事する。

■黄体ホルモンの増加、腸の圧迫・・・妊娠中は便秘になりやすい原因が増加!
そもそも、妊娠期に便秘になりがちなのは、理由が二つ考えられます。第一に、妊娠中に分泌される「黄体ホルモン」の影響。妊娠すると、女性の体内のホルモンバランスに変化が起こります。その一つが黄体ホルモンの増加。黄体ホルモンは妊娠状態を維持する作用がありますが、その反面、子宮筋を緩めるだけではなく、胃や腸などの筋肉も緩めてしまい、腸のぜん動運動が鈍くなってしまう効果があるそう。そのため、便が大腸内に停滞する時間が長くなり、大腸から水分を吸収する量が増えます。そのため、便の水分量が減ってしまい、普段よりも便が固くなって、排泄しにくくなってしまいます。二つ目に、物理的な原因として、子宮内で胎児が育つことにより、増大した子宮によって腸が圧迫されます。圧迫された腸は、動きが鈍くなってしまいます。また、お腹が大きくなることによって、運動不足になりがちに。運動は腸を刺激して、ぜん動運動を促すので、妊娠中とはいえ適度な運動は便秘解消に役立つ効果を期待できます。通院される妊婦のなかにも、便秘症状を訴える人はよくいます。症状を聞いてみると、ウサギの糞みたいな硬くてコロコロした便が出てくるという人も多く、妊娠中の排便に悩まされる方が多くいらっしゃいます。

■妊娠中の便秘対策の基本は食生活の見直しから!余計なストレスをかけない暮らしを心がけて
妊娠中は薬を避けたがる妊婦さんが多いので、食生活の見直しを薦めています。特に、食物繊維の摂取を心がけるよう話しています。実は意外と知られていないのですが食物繊維には、『不溶性食物繊維』と『水溶性食物繊維』の2種類があります。(※1)それぞれ両方をバランスよく摂取するのが理想的と言えます。また、人工甘味料は腸内環境にとってはあまりおすすめできません。ある文献によると、人工甘味料の投与で腸内細菌が影響を受け、耐糖能異常(血糖値が下がりにくい状態)を引き起こしたという事象も報告されています。妊婦さんは非妊娠時より耐糖機能が低下します。妊娠糖尿病の予防のためにも、食べるものには細心の注意を図りましょう。現代の妊婦さんは、妊娠する前から便秘ぎみの人が多いように感じます。そうなると『便秘状態が当たり前』になっているので、いざ妊娠したときにあまり便秘対策をしない場合も。妊娠前からの便秘改善が重要かもしれません。

また、便秘は妊婦の精神的ストレスになる場合もあるようです。便秘状態になるとお腹のハリを感じます。そのハリを切迫流産のハリのように感じる妊婦も少なくありません。お腹のハリが便秘によるものなのか、それとも切迫流産など緊急性を要するものなのか・・・素人判断はできないため、妊婦はストレスに感じてしまうようです。ただでさえ、妊娠中は不安やストレスを感じやすい時期。余計なストレスを感じないためにも、便秘対策を心がけてスッキリ気持ちの良い毎日を過ごしましょう。

※1 「ブランでスッキリ!」委員会からのワンポイントメモ:『不溶性食物繊維』と『水溶性食物繊維』の働きの違いについて
両者はそれぞれ腸内における通過スピードや働きが異なります。『不溶性食物繊維』はお腹の中で水分を吸収し、大きく膨らみながら『水溶性食物繊維』を包み込んで大腸の隅々まで届けます。『水溶性食物繊維』は腸内細菌の栄養になって腸内環境を整えるのに役立ちます。このようにお互いに補うように作用するため、この2種類をバランスよく摂取することが理想的と言えます。


3.【インタビュー】消化器内科医・大竹 真一郎先生に聞く「便秘対策と腸内環境」
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_4.jpg
次に、消化器専門医の大竹 真一郎医師に、「便秘対策と腸内環境」についてお話を伺いました。

◎大竹 真一郎(日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医)
1968年兵庫県生まれ。高校を中退した後に大学入学資格検定(現、高等学校卒業程度認定試験)に合格し、神戸大学医学部医学科を卒業。愛仁会高槻病院でスーパーローテート研修(多科研修)を行い、その後は消化器専門医として、けいゆう病院、辻仲病院柏の葉、平塚胃腸病院附属クリニックなどで通算1万例以上の内視鏡検査を実施し、研鑽に励む。

■腸内環境は細菌たちのバランスが重要。見逃さないで!便秘は腸内環境SOSのサイン!
腸のまわりの筋肉が男性に比べて少なく、女性ホルモンの影響を受けやすい女性は、もともと腸の動きが悪くなりやすく、便秘になりがちです。私のクリニックに受診される患者で便秘症状を訴える人は圧倒的に女性が多いです。彼女たちに共通しているのが、下腹だけぽっこりして、触診してみるとお腹が冷えているということ。また、肌荒れしている人が多いのも特徴です。これは便秘のせいで、腸内環境が悪化していることが関係しています。
そもそも私たちの腸内には、1,000種類、100兆個以上の腸内細菌が棲んでいて、その生態系を花畑にたとえて「腸内フローラ」と呼んでいます。腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に分類することができます。善玉菌は、簡単に言えば私たちにとって良い働きをする菌です。代表的なものでは、乳酸菌やビフィズス菌などがあります。善玉菌が働くと、悪玉菌の繁殖を抑えて腸内環境を良くするのはもちろん、腸の働きまで良くしてくれます。悪玉菌は、イヤなにおいのもととなったり、体に悪さをする有害物質を作り出したりします。ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌が代表例です。日和見菌はその言葉のとおり、善玉菌ががんばっているときは善玉菌のような働きをし、悪玉菌ががんばっているときは悪玉菌の味方をしてしまう菌です。腸内細菌のなかでは、この日和見菌がもっとも多く、太る・痩せるを決定付ける働きを持つとも言われています。善玉菌を増やして、悪玉菌を減らすのではなく、それぞれのバランスがとれている状態が良いと分かっており、ベストな比率は善玉菌、悪玉菌、日和見菌の割合が、2:1:7と言われています。このバランスが崩れ、悪玉菌が増加すると腸の動きが鈍くなってしまい、便秘になります。便秘は腸内環境が悪化しているサインといえます。

■便秘解消には「食生活改善」が重要。善玉菌のエサ「食物繊維」を意識して
腸内環境を整えるには、善玉菌を増やす発酵食品と善玉菌のエサになる食物繊維を積極的に摂ることと、悪玉菌を増やす肉食を避けることが大切です。特に発酵食品には善玉菌が多く含まれているため、善玉菌を腸に直接とりいれることができます。このように、カラダにいい効果をもたらす善玉菌を含んだ食品を「プロバイオティクス」と言います。例えば、ヨーグルトや日本人が伝統的に食べている漬物、納豆、味噌、しょうゆなどがあります。また、腸内環境を整えるために注目されている成分が、マグネシウムです。マグネシウムは腸内の水分を調整する働きがあります。食事でもマグネシウムの摂取量が少ない人は便秘になりやすいという研究データもあり、とても重要な成分なのです。女性のマグネシウムの摂取量目安は1日290mgと言われていて、摂取しすぎると下痢や軟便になることもあるので注意しましょう。マグネシウムは、カシューナッツやピーナッツ、ピスタチオなどのナッツ類に含まれているので、間食にはナッツ類がおすすめです。一方で、肉類など動物性たんぱく質は悪玉菌の大好物です。肉類は消化が悪く、胃で完全に消化されないものは腸で腐敗便となって悪玉菌のエサになり、結果として腸内フローラも乱れやすくなるので要注意です。しかし、肉類には私たちが幸せを感じるホルモン「セロトニン」の原料となる必須アミノ酸の一種、「トリプトファン」がたくさん含まれているため、全く食べないのは避けましょう。つまり、色々な食材をバランスよく食べるのが体に良いことといえます。

■母子の腸内フローラは似てしまう!?子どものためにも自身の便秘は早期対策を!
腸内フローラは遺伝しませんが、母親とその子どもの腸内フローラはよく似ているといわれています。
第一の理由は、出産の際に母親の菌をもらうからです。子どもは、お母さんのお腹のなかにいるときは、腸の中に菌を持たない無菌状態。ところが、産道を通ることによって母体の菌に触れることで、菌をもらいます。そのため、新生児と母親の腸内細菌は非常によく似ています。
第二に、一緒に暮らしていると同じものを食べて食生活が似ているので、形成される腸内フローラも似てくるといわれています。しかし、あくまでも「似ている」のであって、全く同じではありません。2008年に母親と双子の子どもの腸内環境を調べた研究によると、双子間や親子間では、他人の腸内環境よりは似ているものの、違った腸内環境を持っていることがわかりました。これによって食生活や生活環境によって、腸内フローラは変わってしまうことがわかりました。
私たち人間の腸内フローラは、遺伝によって決まるものではなく、バランスが良くなるのも悪くなるのも、その人本人のライフスタイル次第といえ、特に食生活が重要です。便秘に悩んでいる人は、これは体質だから良くならない、自分の腸内フローラは変わらないんだと諦めず、まずは日々の生活を見直して、食生活を変えてみてください。


4.【レシピ紹介】妊婦さんにオススメ!小麦ブランで便秘解消対策レシピ
妊娠中は便秘薬などに頼るのが不安という女性も多いのではないでしょうか。そこで、見直したいのが日々の食生活。今回は便秘解消にぴったりな食物繊維が豊富な〈小麦ブラン〉が主原料のシリアルを用いたレシピをご紹介します。

【ヨーグルト&小麦ブランシリアルレシピ】
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_5.jpg
<材料・2人分>
小麦ブラン入りシリアル(繊維状):80g
バナナ            :1/3本(50g)
ヨーグルト          :400g
アーモンド          :10g
くるみ            :10g
かぼちゃの種         :5g
はちみつ           :小さじ2

<作り方>
1.バナナは薄切りにする。
2.器にヨーグルトと小麦ブラン入りシリアル(繊維状)をそれぞれのせる。お好みでバナナ、アーモンド、くるみ、かぼちゃの種をのせ、はちみつをかける。


【かぼちゃのポタージュ with 小麦ブラン入りシリアルトッピング】
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_6.jpg
<材料・2人分>
かぼちゃ:200g
バター :10g
だし汁 :200cc
小麦ブラン入りシリアル(フレーク状) 適量
(A)豆乳 100cc、(A)塩・こしょう 少々、(A)味噌 小さじ2

<作り方>
1.かぼちゃの皮をむき、薄切りにする。
2.鍋にバターを入れ火にかけ、かぼちゃを軽く炒める。全体に油がまわったらだし汁を入れて蓋をして火にかける。
3.かぼちゃが柔らかくなったら、鍋の中でマッシャーを使い、つぶす。
4.(3)に混ぜておいた(A)を入れて温め、沸騰直前で火を止める。
5.器に盛りつけ、小麦ブラン入りシリアル(フレーク状)をトッピング。


◆ブランでスッキリ!委員会とは
忙しい日々の中でたまっていくストレスや不規則で栄養バランスの偏った食生活により、腸内環境が乱れ、お腹の不調を抱える現代の女性に「スッキリ習慣」を身につけてもらい、前向きで気持ちのいい1日を過ごしていただきたいという願いを込めて、2015年2月に、医師や専門家やブランドが集い、発足しました。ニュースレター、イベントなどの活動を通じて情報を発信し、女性の「スッキリ習慣」をサポートしています。


◆ブランでスッキリ!委員会メンバー
◎青江 誠一郎
〈大妻女子大学家政学部食物学科教授・農学博士、一般社団法人日本食物繊維学会副理事長〉
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_7.png
千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了。一般社団法人日本食物繊維学会副理事長。雪印乳業株式会社技術研究所を経て2003年度より大妻女子大学家政学部助教授に就任、2007年度より現職。大麦の食物繊維とメタボリックシンドローム予防に関する論文で、2010年度日本食物繊維学会の学会賞を受賞。

◎疋田 裕美
〈産婦人科医〉
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_3.png
九州大学医学部卒業後、九州大学付属病院、板橋中央総合病院などに勤務。また、150名以上の女性医師(医科・歯科)が参加するEn女医会に所属。ボランティア活動などを通じて、女性として医師としての社会貢献を目指した活動に従事する。

◎小林 暁子
〈医師、小林メディカルクリニック東京院長〉
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_9.png
順天堂大学医学部卒業。順天堂大学総合診療外来担当医、女性専門外来担当医を兼任した後、クリニックを開設。移転などを経て2012年、溜池山王に小林メディカルクリニック東京を開設。内科・皮膚科などに加え、便秘外来(健美腸外来)、更年期外来、女性外来、漢方外来などの専門外来や、アンチエイジング外来なども設置する。『美しいを引き寄せる「副交感神経」の意識』(KKベストセラーズ)、『2週間で腸が若返る!美腸ダイエット』(世界文化社)など著書多数。

◎柴田 真希
〈管理栄養士・雑穀料理家、株式会社エミッシュ代表取締役〉
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_8.png
女子栄養大学短期大学部卒業。給食管理、栄養カウンセリング、食品の企画・開発・営業などに携わった後に独立、株式会社エミッシュ代表取締役に。食のプロを組織化したLove Table Labo.を設立。日本の食養生や漢方・薬膳などを実践することで便秘を治した経験を活かし、“食べるエステ”として好評を得ている雑穀ブランド「美穀小町」を開発。そのほかにも、食品メーカーのメニュー開発やレシピ開発、コンサルティングなどに携わり、レシピ本も多数出版。

◎小林 麻利子
〈ナイトケアアドバイザー、生活習慣改善サロンFlura代表〉
https://www.atpress.ne.jp/releases/115223/img_115223_10.png
同志社大学経済学部卒業。六本木にある生活習慣改善サロンFluraを主宰。睡眠・運動・食事・アロマなど多岐に渡るレッスンを通して、自律神経のバランスを考慮した女性らしい心身づくりをサポート。ボディメイクだけでなく、体と心の不調改善に重きをおき、健やかさを持続させるための習慣定着化の指導を行う。さらに、講演や商品企画などに携わるほか、コラム連載や雑誌監修など幅広く活動中。睡眠改善インストラクター、ヨガインストラクター、アロマテラピーインストラクター、食生活管理士、メンタル心理カウンセラーなどの資格も保有する。現在予約半年待ちの大人気講師。

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