感涙療法士の吉田英史(通称「なみだ先生」)は、企業・自治体・教育機関・医療機関・福祉施設向けの「涙活」セミナーを手がけており、このほど地方公務員向け雑誌『安全と健康フォーラム8月号』に「涙活で効果的にストレス解消する方法」と題した文章(3000文字)を執筆、発行しました。

■地方公務員を取り巻く環境とメンタルヘルス
近年、急速に世の中が変化しており、仕事において強いストレスを感じる人が増加しています。地方公共団体においても同様で、地域社会・住民に対してなすべき責務や職員に求められる役割・責任が高まっており、職員一人ひとりにかかる心理的負担は大きくなっています。地方公務員の長期病休者数は増加傾向にあり、その中でメンタルヘルスの不調によるものは、10年前の約1.5倍、15年前の約2.1倍に増加しています。
このような状況の中で健康で働くためには、職員自身がストレスや心の健康問題に適切に対応することが不可欠です。その対応策の一つとして「涙活」を提示します。

■ストレス社会で注目される泣く活動「涙活(るいかつ)」について
涙活とは2~3分でも意識的に涙を流すことで心身を整え、ストレス解消を図ることを目的とした活動です。
「号泣したらスッキリした!」、「思う存分泣いたら、気が楽になった!」という経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。このように「涙」を流すと晴れ晴れとした気持ちになったりするのはなぜでしょうか。
人はストレスを感じたとき、自律神経系の中の交感神経という神経システムが活発になります。この交感神経は身体を「戦闘モード」に変えているため、身体は極度の緊張状態になっています。この緊張をほぐすために必要なのが、「お休みモード」にする副交感神経の活発化。つまり、リラックスとは、副交感神経を活発化させることだともいえます。
副交感神経を活発化させる最も簡単な方法は「睡眠」です。寝てしまえば、交感神経によって引き起こされたストレスも軽減することができ、疲れも取れます。ところが睡眠不足が続いたり、なかなか深い眠りに就けない人は交感神経が活発に働き続けるため、ストレス過多になりがち。ストレスがたまる→眠れない→ますますストレスがたまるという悪循環に陥ってしまいます。そのようなときに副交感神経を活発化させ気持ちが落ち着いたと感じられることもある方法、それが「涙」を流すことなのです。気持ちが少し落ち着いたり、すっきり感じる人もいます。
なおタマネギを切った際に出る“角膜保護の涙”や目を潤すための“基礎分泌の涙”では意味がありません。ストレス解消に効果があるのは、悲しみや感動などによる“情動の涙”。人間にしか流すことのできない涙と言われています。




■地方公務員に向けての涙活セミナーの様子(千葉県職員)
■セミナーに参加できない方向けに涙活をする方法を執筆
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涙活で効果的にストレスを解消する方法
涙を流す効能
皆さん、最近泣きましたか。最後に泣いたのはいつですか。私は意識的に泣いてストレス解消する活動を涙活と名付けて皆さんの健康をサポートしています。2014年に、東邦大学医学部の有田秀穂名誉教授と認定資格「感涙療法士」を創設し、。教育機関、医療機関、福祉施設、企業、自治体において涙活講演やワークショップを実施しています。高校教師時代に相談に来る生徒たちを見ていて相談中に泣き出す生徒ほど早く立ち直っていくことから「涙は人をスッキリさせて立ち直らせる効果がある」ことに気づき、この仕事を始めました。
人は、2分から3分ほど泣くだけでも、自律神経が交感神経(=緊張や興奮を促す神経)から副交感神経が優位な状態(=脳がリラックスした状態)へとスイッチが切り替わります。また泣くことで脳が癒され、たまったストレスをスッキリ解消することができるだけでなく、心の混乱や怒りがしずまり、敵意が軽減することが研究で明らかになっています。なお、タマネギを切った際に出る“角膜保護の涙”や目を潤すための“基礎分泌の涙”では意味がありません。ストレス解消に効果があるのは、悲しみや感動などによる“情動の涙”。人間にしか流すことのできない涙と言われます。また涙は一粒流しただけで1週間、ストレス軽減状態が続きます。個人差はありますが、ストレスホルモン「コルチゾール」の数値の上昇が1週間抑え込まれたという実験結果が出ています。つまり、涙活の頻度としては、1週間に1回ぐらい泣くことをお勧めしています。
さらに「涙活」は、メンタル面のみならずフィジカル面でも効果を発揮。泣くことで免疫力を左右するリンパ球が活性化し、体の中から病気の原因となるウイルスを撃退してくれます。また同時に、唾液などの粘膜に存在する免疫物質であり、免疫グロブリンの一種であるIgAの活動も高まり、目や口などから侵入するウイルスをブロックして感染症にかかるリスクを減らすため、さまざまな病気の予防に役立ちます。
本稿では、涙活で効果的にストレスを解消する方法を皆さんにお伝えします。
自分の「泣きのツボ」を見つけよう
皆さんには、ストレスフリーな生活を送ってもらうべく、1週間に1回涙活習慣をつけてほしいと考えています。その際にご自身の「泣きのツボ」がわかると涙活の題材をチョイスしやすくなります。では、ここでいう「泣きのツボ」とは何か。簡単に言えば共感ポイントになります。人は何かに共感して涙を流します。共感して涙が出る仕組みを話すと、たとえば映画や音楽などで心が動かされると脳の内側前頭前野(おでこの先の部分)が活発化します。そうすると上述したように交感神経から副交感神経にスイッチが切り替わり、脳幹の後部にある上唾液核という部位に信号が送られます。その上唾液核が涙腺に「涙を分泌せよ」と指令を出すことによって、人は涙を流します。この内側前頭前野は別名、共感脳と言われます。人が何かに感動する、共感するとこの部位が震え、涙が出ます。涙活は共感脳を震わせる活動といってもいいでしょう。
私たちは「泣きのツボは人それぞれ」という言葉をよく使います。何かの事象、たとえば映画の何かのシーンを観て涙を流すなら、そのシーンに自分自身の経験を投影して重なるところで人は泣きます。歩んでいる人生が皆さん違うように、「泣きのツボ」も異なります。「泣きのツボ」はその人の根幹部分であり、成育歴や現在のその人の生活環境に影響を受けてつくられます。たとえば私の「泣きのツボ」は犬モノ、おばあちゃんモノです。おばあちゃんっ子で犬を飼っていた経験があるからです。映画「ハチ公物語」や「南極物語」、漫画「ドラえもん」の短編エピソード「おばあちゃんの思い出」を観ると、私の共感脳は激しく震え、即落涙に至ります。このようにご自身の「泣きのツボ」を見つけることが効果的に涙活を実践するコツになります。
では、具体的にどのようにして自身の泣きのツボを見つけられるのでしょうか。3つの方法をご紹介します。
まず一つ目は、自身が泣いた実体験を思い出してみることです。例えば小学校、中学校、高校など学生時代から就職、結婚といったそれぞれのライフステージで泣いた出来事を思い出してみましょう。私は高校生の時、山岳部に所属していました。毎日12kmを走るトレーニングの日々を経て、最初に登った標高1673mある蛭ヶ岳の頂上に着いた時は涙が出ました。そんな体験もあることから、スポーツで頑張るというアスリートモノも私の泣きのツボです。映画『ロッキー』の主題歌「Gonna Fly Now」の冒頭3秒を聞いただけで号泣できます。
二つ目は、親しい人と一緒に同じ映画を観ることです。映画鑑賞後、お互いにどこで泣けたか、意見交換してみましょう。あまり泣いたことがない人でも、そうすることで自分の過去の泣いた経験が顕在化することがあります。泣けそうになった、少しでも心が動いた、というシーンを言語化してみるとよいでしょう。私は友人と『遠い空の向こうに』という映画を観ました。この映画は父親と息子の絆をテーマにしています。友人は号泣していたのですが、話を聞くと、友人は父子家庭で育ったそうです。父親モノがこの友人の泣きのツボと言えるでしょう。
最後は、泣けると言われる映画を片っ端から観る方法です。インターネットで「泣ける映画ランキング」と検索すると、古今東西の泣ける感動映画が一覧になって出てきます。まずはベスト3から観てみるとよいでしょう。自分では気づかなかった意外な泣きのツボを見つけられることもあります。
感謝の手紙で泣ける話を言語化してみよう
ところで、「○○への感謝の手紙」と題して泣ける手紙文を書くとしたら、皆さんは○○にどんな言葉を入れますか。皆さん、今、瞬時に考えてみてください。涙活のワークショップでは、参加者の皆さんに白紙の紙を用意し、そこに泣ける話を実話でも創作でもどちらでもよいという条件で、書いてもらうことがあります。書き終わった後に発表してもらうのですが、読み上げる途中で泣き出す人が続出します。また、もらい涙、誘い涙という言葉がありますが、泣きは伝播します。話し手の声の抑揚や間の置き方などによって感情が臨場感を持って伝わりやすくなり、それを受けて周りの人も泣き出します。そのような共感脳を震わせるワークを行っています。このワークの狙いは、自分の共感ポイントと言われる泣きのツボを見つけることです。実は「○○」にはその人の泣きのツボに関わる言葉が入るのです。人が泣ける話を書く時、無意識に自分の泣きのツボを参考にして書いています。過去に自分が泣いた体験を思い出しながら書くのです。このワークを始める前に毎回、私はお手本として「おばあちゃんへの感謝の手紙」と題した作文を読み上げます。親代わりだったおばあちゃんに対して反抗期で言うことを聞かなかったエピソードですが、最後はおばあちゃんの愛を知り、育ててくれた感謝の気持ちを述べて結ぶという手紙調の文章です。私にとってはおばあちゃんが泣きのツボになるのです。ご自身の泣きのツボがなかなか見つけられないという人は、ぜひ「○○への感謝の手紙」と題して泣ける話を書いてください。言語化することで、自分では気づかなかった泣きのツボを見つけられるでしょう。
皆さんには週に1回涙活習慣をつけて、ストレス解消をしていただきたいと思います。
■講師・吉田英史(よしだひでふみ)プロフィール
1975年生まれ。早稲田大学で心理学、教育学を学び、同大学院で人材マネジメントを研究。高齢者福祉施設、学校勤務を経て、現職に。高校教師時代に相談に来る生徒たちを見ていて相談中に泣き出す生徒ほど早く立ち直っていくことから「涙は人をスッキリさせて立ち直らせる効果がある」ことに注目していた。2013年から「涙活」をスタート。2014年には医師・脳生理学者で東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂氏と共に認定資格「感涙療法士」を創設。感涙療法士として、教育機関(生徒・先生・PTA向け)、医療機関(医師や看護師等の医療関係者向け)、福祉施設(利用者、職員向け)、企業、自治体において、涙活講演会やワークショップを実施。また『涙と旅カフェあかね』という“泣ける”カフェや『鎌倉涙活ツアー』という“泣ける”ツアーもプロデュース。精力的に「涙活」を使ったサービスも展開中。他には2ヶ月に1回、感涙療法士認定講座を有田氏と実施。現在350人の感涙療法士が日本各地で活動している。
元高校教師(英語科・情報科教員免許)スクールカウンセラー(公認心理師)、通称「なみだ先生」。主な著書に『涙活力 (るいかつりょく)』(玄文社)
▼ なみだ先生HP:https://www.tearsteacher.net/
▼ 涙活HP:https://www.ruikatsu.net/
▼ 感涙療法士認定講座HP:https://www.ruikatsu.net/kanruiryohoshi
▼ 涙と旅カフェ あかね HP : https://www.ruikatsu.net/tearsandtravelcafe
▼ 鎌倉涙活ツアーHP:https://www.ruikatsu.net/kamakuraruikatsu

■昨年、次の各新聞で毎週1回12回に渡って「なみだ先生の涙活のすすめ」と題して連載。
・埼玉新聞 8月28日~(毎週水曜)
・中国新聞 8月28日~(毎週水曜)
・佐賀新聞 8月28日~(毎週水曜)
・静岡新聞 8月30日~(毎週金曜)
・長崎新聞 9月2日~(毎週月曜)
・沖縄タイムス 9月2日~(毎週月曜)
・下野新聞 9月3日~(毎週火曜)
・日本海新聞 9月5日~(毎週木曜)
・福井新聞 9月12日~(毎週木曜)
・北日本新聞 10月5日~(毎週土曜)
・山陰中央新報 10月8日~(毎週火曜)
・山梨日日新聞 10月8日~(毎週火曜)
・京都新聞 10月14日~(毎週月曜)
・新潟日報 10月15日~(毎週火曜)
・大分合同新聞 10月17日~(毎週木曜)
・信濃毎日新聞 10月23日~(毎週水曜)
・東奥日報 11月1日~(毎週金曜)
・千葉日報 11月3日~(毎週日曜)
・南日本新聞 11月5日~(毎週火曜)
・宮崎日日新聞 11月13日~(毎週水曜)
・岐阜新聞 11月21日~(毎週木曜)
■直近(2024年4月~現在)の涙活メディア掲載履歴
・8月27日 TBSテレビ『ひるおび』
涙活の資格を紹介。
・8月19日 日本テレビ『しゃべくり007』
藤本美貴さんがストレス発散法として涙活を挙げ、その後ハジ→さんがサプライズ登場でお気に入りの「感動ソング」をスタジオで生ライブ披露。
・5月19日 TBSテレビ『ニューかまー』
涙を流してストレス発散する「涙活」の現場を調査。
・2月27日 NHK『あさイチ』
「リラックス法」がテーマ。横浜星槎学園での涙活講座の様子を放映、博多華丸大吉さんに泣きのツボ紹介
・2月15日 NHK『阿佐ヶ谷アパートメント』
「泣き」がテーマ。あるタレントさんが涙活イベントに参加しその様子を放映
・1月26日 日本テレビ『X秒後の新世界』
涙の味について解説。感動の涙と悔し涙は実は味が異なります。
・12月18日 フジテレビ『ホンマでっか!?TV』
鎌倉涙活ツアーや涙活カフェを紹介<
・10月27日 STV札幌テレビ放送『1×8いこうよ!』
「どうしても泣けないクール&ドライな木村のために特別"涙活"トレーニングを決行!」
大泉洋さんと木村洋二アナウンサーが涙活にチャレンジ
・8月31日 朝日放送テレビ『ゲストダイアン』
「津田号泣!?多忙を極めるダイアンのストレスを涙の力で解消!?」
ダイアンの二人が涙活にチャレンジ
・7月26日 フジテレビ『トークイーンズ』
SnowManの向井康二さんがオススメの涙活作品を紹介。
・7月6日 NHK『所さん!事件ですよ』
涙を届ける福利厚生として涙活を紹介
・4月5日 TOKYO MX『バラいろダンディ』
「ウエストランド×デーブ・スペクター、ストレスの多い春は涙活に挑戦!」
【涙活 参考WEB記事】
・鎌倉で「涙活」ワークショップ 泣いてすっきり、ストレス解消 (2022年7月15日 鎌倉経済新聞)
https://kamakura.keizai.biz/headline/487/
・「40代以上の男性を泣かせたい」 都内開催の“涙活セミナー”に記者が参加、会場で見た意外な光景とは?(2021年7月21日『アーバンライフメトロ』)
https://urbanlife.tokyo/post/62034/
・自分の「泣きのツボ」を知り、1週間に1回、涙を流そう (2020年2月18日『THE21オンライン』 メンタルヘルス特集)
https://shuchi.php.co.jp/article/7329
・泣くほどストレスに強くなる?「涙活」の魅力(2019年7月15日『商業界ONLINE』 サッポロビール社で社員に向けて涙活セミナー)
https://news.line.me/issue/oa-shogyokaionline/13430eac00d8
・30年泣いていなくても3秒で泣く方法教えます(2021年6月4日 『PRESIDENT 【プレジデント】』)
https://bit.ly/3TiszIr
・気軽に泣けるカフェとは? - “泣きの専門家”がはじめた優しい空間 (2019年3月27日『マイナビ』)
https://news.mynavi.jp/article/20190327-792105/
【涙活 参考YouTube映像】
・ 『テレビ大阪ニュース』 泣いてストレス解消「涙活」 涙なしには見れない映像も
・ 『イギリス国営放送BBC』 日本社会は泣きづらい? 心と身体を癒す「涙活」
・ 『ニューヨークタイムズ』なみだ先生「あなたが最後に泣いたのはいつですか。」
・ 『関西テレビNEWS』 「涙活」から「泣くロボット」まで コロナ禍で再注目の「涙」 ストレス解消にとどまらないその“効能”とは
・ 『フィリピン国営放送』涙活ドキュメンタリー
・ 『タイ国営放送Dohiru』会社員に向けての涙活セミナー
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