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報道関係者各位
プレスリリース

2014.10.09 15:30
NTTナレッジ・スクウェア株式会社、一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会

 NTTナレッジ・スクウェア株式会社(以下 ナレッジ・スクウェア)と株式会社NTTドコモ(以下 ドコモ)が共同で推進する、一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会(以下 JMOOC)公認の大規模公開オンライン講座(MOOC※1)提供サイト「gacco(ガッコ)」( http://gacco.org/ )で2014年5月に開講された、「インターネット」(慶應義塾大学 村井 純 教授)講座が、東京工科大学コンピュータサイエンス学部の授業で採用されることが決定しました。


 東京工科大学コンピュータサイエンス学部では、日本初の試みとして、同講座を大学2年生を対象とした授業(授業名「インターネット」)の教材として採用し、基礎的な学習を事前に「gacco」で予習し、大学の教室ではディスカッション等の発展的な学習を対話的に行うことによって、学習効果を高める、いわゆる反転学習を行う予定です。学習意欲の高い学生は授業の単位取得とは別に「gacco」の修了証を取得することもできます。

 村井 純 教授(慶應義塾大学)の「インターネット」講座は、約1.8万名が受講登録し、受講者の満足度は97%に達しました。同講座を新入社員等に受講奨励するIT企業も数社出るなど、数多くの方々からご好評を頂きました。東京工科大学で授業を担当する教員は「日本のインターネットを作り上げた村井先生本人が語る教材を活用することにより、学生の興味・関心が高まることを期待しています」と授業の活性化を期待しています。また、東京工科大学としては、今回の試みを通して、学生が自主的な学び(「アクティブラーニング」)の重要性をしっかりと認識し、学び方のパラダイムシフトを期待するとともに、学生の学習全般によりよい効果をもたらすことを期待しています。

 既にアメリカでは、州立大学等を中心にMOOCで開講された他大学の講座を大学授業に導入する動きが広がっています。例えば、サンノゼ州立大学では、MITのMOOC講座を用いた反転学習を導入し、結果、通常授業では59%しか単位を取ることができていなかった必修科目において91%の学生が単位取得に成功するなど、成果を挙げています。

 今回のように、数多くの受講者にご好評を頂いたMOOC講座を反転学習の教材として採用することについて、反転学習について研究している東京大学大学院 情報学環 山内 祐平 准教授は「反転学習は完全習得学習や高次能力を育成する学習を実現するために有効な方法だが、質の高い自宅学習教材を制作することに難しさを感じている教員も多かった。JMOOCコースが利用できるようになると、大学や高校での反転授業の普及にはずみがつくだろう。」とコメントしています。

「gacco」を提供するドコモ、ナレッジ・スクウェアは、今後もJMOOCと連携し、大学でのMOOCを活用した反転学習形式の授業の普及・促進に取り組んでまいります。


※1 MOOC:Massive Open Online Coursesの略。Web上で誰でも無料で参加可能な、大規模かつオープンな講義を提供し、修了者に対して修了証を発行する教育サービス。2012年より米国を中心として、主要大学および有名教授によるオープンオンライン講座として公開され、世界中から1,000万人以上が受講している。

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